
5月の中旬に入ると、スーパーに青梅が並び始めると思います。
青梅が並んでいる光景を見ると、
「あぁ、今年もこの季節が来たなぁ」
と思います。
一年が過ぎるのは、本当に早い。
去年も同じように青梅を選んでいたはずなのに、もう一年経ったのかと思います
去年仕込んだ梅シロップがまだほんの少し冷蔵庫に残っています。
今年もまた日本の夏を乗り切るために、梅仕事をやっていこうと思います。
私が毎年仕込むのは、
青梅で作る梅シロップと、
完熟梅で作る梅干し。
我が家の初夏は、この二つの瓶から始まります。
梅シロップは、
今日飲むために作るものではありません。
数週間後、
暑い日に家族が「ジュース飲みたい」
と言った時のため。
梅干しは、
半年後のお弁当のため。
未来の自分や家族のために、
今、少しだけ時間を使う。
そういう時間が私は好きです。
便利な時代だから、
梅シロップも梅干しも
スーパーへ行けば買えます。
だから、自分で作らなくても困りません。
でも私は、
「安心」を仕込んでいるような気持ちになります。
材料が分かっている。
自分の手で作った。
それだけで、家族に出す時の気持ちが少し違うのです。
毎年、注文している梅農家さんから届く、
梅が入った段ボールを開ける時のワクワク。
開けた瞬間、梅のさわやかな香りに包まれた時の感覚。
この季節にしか味わえない大事な体験です。
農家さんが一年かけて大切に育てた梅を、
私も一粒ずつ洗い、
ヘタを取って瓶に並べていく。
仕込んでからは、しばらくは毎日瓶を振って様子を確認します。
梅シロップは氷砂糖で仕込むのが一般的ですが、
私は氷砂糖と黒糖を使って仕込んでいます。
黒糖からのミネラルも一緒に摂って、
日本の暑い長い夏を乗り切りたいと思っています。
2年前の夏、
梅干しをカビさせてしまったことがあります。
ちょうど息子の受験で気持ちに余裕がなく、
仕込んだあと、ほどんど様子を見ていませんでした。
容器を開けた時に広がっていた黒いカビを見て、
「あぁ、梅にも目を向けられなかったんだな」
と思いました。
忙しい毎日の中でも、ほんの数秒でも梅の事を気にかける心の余裕を持つことは私自身にとって大切なことです。
梅は、急いでも漬かりません。
毎日眺めても、明日完成することはありません。
時間だけが、少しずつ梅を変えていきます。
人ができるのは、
毎日様子を見て、待つことだけ。
その時間が、私は好きです。
今年仕込んだ梅シロップを飲む頃には、
どんな夏になっているでしょう。
今年の梅干しを食べる頃には、
子ども達は少し大きくなっているかもしれません。
梅仕事は、
未来の自分への贈りものでもある。
そして、未来の家族への贈りものでもあります。
今年もまた、
そんな気持ちで瓶を並べようと思います。
次回は、
我が家で毎年作っている
「失敗しない梅シロップの作り方」
をご紹介します。

コメント